【私が愛した大統領】アメリカ歴代の人気大統領のお話です。

4.0
私が愛した大統領映画

アメリカ合衆国の歴史上、唯一4回も再選された大統領・フランクリン・ルーズベルトの知られざる素顔を描いた作品が『私が愛した大統領』です。

派手な事件は何も起こらないのに、つい目を奪われてしまう名作です。

ルーズベルト大統領は、なぜそんなにも国民に愛されたのか。

そして素顔の彼は一体どんな人物だったのか?その秘密は、彼のもつ孤独と不屈の精神、そして彼を支えた女性たちのおかげに他ならないと思わせる作品です。

今回は、この作品についてお伝えします。

 

名前は、歴史の授業などで聞いたことがある「ルーズベルト大統領」。

彼が身体障害者であったことや、そのことをどう考えていたのかをうかがい知れる作品。

そして、なぜ彼が国民の期待を集めたのか、当時の状況や国際事情がよく分かる作品でもあります。

それを一人の女性の視点から描いており、「大統領であり、一人の人間であるルーズベルト」を理解できる作品です。

登場人物など歴史好き、映画好きのツボを押さえた作品です。

 

  • おすすめポイント①:フランクリン・ルーズベルトの再現率の高さがスゴイ!
  • おすすめポイント②:彼をとりまく女性たちの悲しみを見て!
  • おすすめポイント③:『英国王のスピーチ』主人公のジョージ6世との会談の様子は必見

おすすめポイント①:フランクリン・ルーズベルトの再現率の高さがスゴイ!

ルーズベルト大統領を演じたのは、名優ビル・マーレイです。

彼の演技と実際のルーズベルト大統領の写真を見比べてみると、「顔のつくりはさほど似ていないのに激似!」という不思議な感覚を覚えます。

障害者であった彼の動きや、政治に対する姿勢などをビル・マーレイがとてもよく研究したことがうかがえます。

おすすめポイント②:彼をとりまく女性たちの悲しみを見て!

実は不倫しまくりだったというルーズベルト。

その相手の一人であるいとこ・デイジーによって語られる今作ですが、登場する名前だけでも5人くらいの女性と関係を持ち続けていたことが分かります。

彼を愛するが故に、他の女性に気を取られる彼を間近で見続ける女性たち。

その悲しみと奇妙な連帯感がとてもよく表現されています。

おすすめポイント③:『英国王のスピーチ』主人公のジョージ6世との会談の様子は必見

吃音で悩んでいた有名なジョージ6世が、アメリカを訪問した時のことが物語の大きなトピック。

吃音に悩まされ、「このいまいましい吃音が!」とジョージ6世が叫ぶシーンがあるのですが、これに対するルーズベルトの切り返しがなんとも悲しく、そして力強く、胸を打たれます。

障害者であることをずっと隠してきたルーズベルト。

メディアにもほとんどその車椅子姿を撮影させなかったという彼が、今作ではほとんど車椅子です。

実際にはこういう風に過ごしている時期があったのだと考えると、その苦労を知ることができます。

こんな方におすすめ

歴史物語や伝記を基にした作品が好きな全ての方にオススメ。

歴史ものに特に興味がない場合は、30代後半以上の女性にオススメです。

作品概要

  • 公開:日本公開2013年9月13日
  • 制作国:イギリス
  • 上映時間:94分

キャスト

  • ビル・マーレイ:フランクリン・ルーズベルト
  • ローラ・リニー:マーガレット(デイジー)・サックリー
  • サミュエル・ウェスト:ジョージ6世
  • オリヴィア・コールマン:エリザベス王妃
  • オリヴィア・ウィリアムズ:エレノア・ルーズベルト

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【私が愛した大統領】のあらすじ

1930年代アメリカ合衆国。

田舎町に住む女性・デイジー(ローラ・リニー)のもとに、いとこであるフランクリン・ルーズベルト大統領(ビル・マーレイ)の母から電話がかかってきた。

要件は、母の自宅で執務をしながら暮らしているフランクリンの気晴らし相手になってやってほしい、というもの。

かつて裕福だったが世界恐慌で没落してしまった家に暮らしていたデイジーは、「自分が行ってもフランクリンは死ぬほど退屈するだけだろう」と思いながらその自宅を訪問する。

行ってみると、一人執務室にいたフランクリンに切手のコレクションを見せられるデイジー。

戸惑いながらそのコレクションを眺め、その中でも美しい自然を描いた切手に感嘆の声を漏らす。

初日はさほど時間をとられずに帰されたデイジーだが、それから頻繫にルーズベルト邸に呼ばれることになる。

ドライブを嫌うという彼の妻(オリヴィア・ウィリアムズ)のかわりに、一緒にドライブに行くデイジー。

そのうち、二人はただのいとこという関係にとどまらなくなる。

そして、フランクリンはデイジーを自らの隠れ家に連れていき、「会えない時はここで自分を想ってほしい」と告げられる。

そんなある日、イギリス国王のジョージ6世(サミュエル・ウエスト)夫妻がルーズベルト邸を訪れることになった。

この一大イベントのために準備で慌ただしくなるルーズベルト邸だった。

そんな中、デイジーもサポートとしてイベントにいた。

しかし、メインのスタッフではないため、心もとない気持ちになるデイジーは、その夜あの隠れ家に行ってフランクリンを想ってタバコをふかす。

すると、そこにフランクリンの側近である男女がいて、すべてを悟るデイジーだったが…?

【私が愛した大統領】の考察

ものすごく静かに展開していくストーリーで、一体いつアメリカらしい銃撃戦とかスパイ的な何かが出てくるのだろうと思いましたが、そういう展開は一切ありませんでした。

派手なシーンはないものの、十分すぎるショッキングさ。

私が驚いたのは、その穏やかすぎる作品の中に起きる不倫だらけという穏やかでなさすぎる出来事が満載であるということ。

そのシーンまで、デイジーだけが不倫相手で、それ以外の女性はフランクリンを好ましく想いながらサポートするに徹しているのだろうと思いました。

しかし、妻と母親以外の登場する女性はほとんど彼のお手付きという事実。

そして、イギリス国王を招いてのイベントをその「隠れ家」でやってしまうというフランクリンの無神経さというか、面の皮の厚さというか。

それまでの作品の中の彼だけで考えると大混乱ですが、史実を調べてみると、「なるほどね」と思えてしまいます。

また私がすごくいいなと思ったのは、大事な会談で吃音が出てしまったことを悔しがるジョージ6世に対してフランクリンが放つ「吃音がどうした、私は小児麻痺だぞ」という一言。

これが本当に言ったことなのかは分かりませんが、この作品がデイジーによる日記や手紙を基に作られていることを考えれば、事実なのかもしれませんね。

この言葉で、ジョージ6世の気持ちがほぐれて、会談がうまくいったのだと思いますし、このシーンのビル・マーレイの演技は常日頃からこういう動作で生活している人の動きそのもの。

障害のある方と仕事で沢山お会いしてきた私から見ても、とても自然でびっくりしました。

最終盤の展開もとても考えさせられるもので、フランクリンの秘書である女性とデイジーの親密さの表現がとてもよく、そうやってこの時代の女性たちはしたたかに生き延びてきたのだ、と思いました。

ラストのデイジーの言葉には女としての彼女のプライドが光っていました。

さらにもう一点よかったのは、その次のテロップでの当時についての説明です。

これが重苦しく続いた恋愛映画のラストを飾るというところに、制作スタッフの粋を感じます。

今も国民の間の人気投票では上位5位以内に食い込むというルーズベルトですが、ただの男であった彼をくっきりと切り取った秀作です。

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今作に登場したジョージ6世が吃音を矯正する物語。

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『Mr.ホームズ 名探偵最期の事件』

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