2020年観るべき【グリーンブック】黒人差別問題を理解できる実話に基づく映画です

4.5
グリーンブック映画

黒人ピアニスト、ドクター・シャーリーと彼に雇われた白人の用心棒兼運転手のトニー・ヴァレロンガが、黒人用旅行ガイド「グリーンブック」を頼りに人種差別の根強く残るアメリカ南部を巡る人間ドラマ。黒人ピアニストを『ムーンライト』のマハーシャラ・アリ、白人の運転手を『はじまりへの旅』のヴィゴ・モーテンセンが演じる。

出自も性格も全く異なる二人が衝突を繰り返しながら打ち解けていく様子をハートフルに描いた作品。監督は『メリーに首ったけ』のピーター・ファレリー。

アカデミー賞では全5部門でノミネートされ、作品賞、脚本賞、助演男優賞を受賞した。

 

おすすめポイント

  • おすすめポイント①:実話を基にしたストーリー
  • おすすめポイント②: 正反対の二人の友情に注目
  • おすすめポイント③:人種差別や人と向き合う大切さ

こんな方におすすめ

ヒューマンドラマの好きな方(ハートフルな映画なので)、伝記映画が好きな方(実話を基にした映画なので)、ロードムービーが好きな方

作品概要

  • 公開:2018年
  • 制作国:アメリカ合衆国
  • 上映時間:130分

キャスト

  • ヴィゴ・モーテンセン
  • マハーシャラ・アリ
  • リンダ・カーデリーニ
  • ディメター・マリノフ
  • マイク・ハットン

【グリーンブック】はアマゾンプライムは399円でレンタル可能・U-NEXTは550ポイントで視聴が可能です。

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【グリーンブック】のあらすじ

1962年トニー・“リップ”・ヴァレロンガ(ヴィゴ・モーテンセン)は、ニューヨークの高級クラブで用心棒として働いていたが、ある日、彼の勤める高級クラブが改装工事のために閉鎖されてしまう。
トニーが新しい仕事を探していると、アメリカ南部を巡る8週間の演奏ツアーの運転手を探しているという黒人のピアニスト、ドン・“ドクター”・シャーリー(マハーシャラ・アリ)との面接を紹介される。
ドンは、トニーの用心棒としての肉体的な強さや、物怖じしない性格を見込んで彼を雇うことにする。
トニーは妻ドロレス(リンダ・カーデリーニ)や子供たち、そして親戚も多いため、2か月後のクリスマス・イブまでには自宅に帰るという約束のもと、ドンと南部への演奏ツアーへ出発する。
ドンのレコードレーベルの担当者は、黒人の旅行者が利用可能なモーテルやレストラン、給油所などを見つけるためのガイドブックである「グリーンブック」をトニーに提供する。

旅が始まってすぐ、ドンとトニーは衝突してしまう。
ドンはトニーの粗野な性格や行動にうんざりし、彼の言動を直すように注意するが、トニーはドンの言う「洗練された行動」を求められることに不快感を覚えていた。
しかし、ツアーが進むにつれて、ドンの演奏を目の当たりにしたトニーはドンの類稀なるピアノ演奏の才能に感銘を受ける。

ところが、ステージから降りたドンに対する白人の招待主や一般の人々から受ける差別的な扱いに、彼は改めて動揺してしまう。
ツアー中にドンが入店したバーでは、彼は白人男性達にリンチされてしまう。
トニーが乗り込みドンを助け、ツアーの残りの間は1人で外出しないように叱責する。

ツアーの道中トニーは妻へ何度も手紙を書いていたが、あまりの幼稚な文章に驚きドンは手紙を書くのを手伝う。
トニーはドンに離別した兄弟と連絡を取るよう促すが、ドンは自分の職業柄と名声によって兄弟と離別し、妻とも別れたことをトニーに話す。
南部ではドンがYMCAプールで同性愛者の白人男性と出会ったところを警官に咎められたが、トニーはドンの逮捕を防ぐために警官に賄賂を渡し買収し、事なきを得たが、ドンは警察に報いたトニーの行動に憤慨する。
その後2人は日没後に黒人が外出していることを違法とされ警官に取り押さえられてしまう。
車から引きずりだされたトニーは、ドンを侮辱した警官を殴ってしまい、2人は逮捕されてしまう。収監されている間に、ドンは弁護士に電話したい旨を警官に伝えるが、電話の相手は当時の司法長官ロバート・ケネディで、警官に圧力をかけてもらい2人は解放される。

そして迎えたアラバマ州バーミンガムでの最終公演の夜、ドンは演奏するために招待されたカントリークラブで、白人専用レストランへの入場を拒否されてしまう。

ドンは「このレストランで食事が取れないのなら、今夜演奏はしない」とオーナーに伝えるが、オーナーはトニーを呼び出し、金を出すからドンを説得してくれと頼む。
侮辱的なオーナーの態度に腹を立てたトニーはオーナーを殴りそうになるが、ドンの言葉で思いとどまる。
こんなところはもうやめようとトニー達はカントリークラブを離れ、黒人のクラブ「オレンジバード」で食事をとることにする。
ドンの高級な服装は他の客から疑惑と好奇の視線を集めたが、二人はそれを無視して食事をすすめた。
トニーがウエイトレスへ、ドンがピアニストであることを伝えると、ウエイトレスはステージに置かれたアップライトピアノを指差す。
そこで、ドンはショパンの練習曲作品25-11を演奏すると、クラブでは拍手が起こった。
クラブのバンドとのアドリブも披露し、クラブは大盛り上がりとなった。

トニーとドンはクリスマス・イブまでに家に帰ろうと家路を北に急ぐ。
途中で彼らは警官に止められ、警戒する2人であったが警官は彼らの車のタイヤのパンクを指摘しただけであり、彼らへの嫌がらせは何もなかった。
その後、トニーは眠気と戦いながら「限界だ、もうモーテルで休もう」と提案するもドンは「あと少しだ」と励ます。
そしてニューヨークまで車を運転していたのはドンであった。
ドンはトニーを自宅前で降ろし、トニーに家に上がれよと言われるが断って帰宅する。

ドンは家へ帰ると、世話をしようとする執事に「今日はもう家族のところへ帰りなさい」と促し、執事は喜んで「メリークリスマス」と挨拶した。

家に帰り皆に演奏ツアーの話を聞かれるトニーであったが、一人の「あのニガーはどうだった?」という発言に「その言い方はやめろ」と諭し、その姿を見て妻のドロレスは微笑む。
8週間の旅で夫の黒人に対する偏見は減ったのだ。

旅立つ前に時計を預けた質屋の夫婦がパーティーを訪ね、一同は歓迎して迎える。
そしてドアを閉めようとしたトニーがふと気づきドアを開けるとそこにはシャンパンボトルを持ったドンがいた。
トニーは「ようこそ!」と喜んで二人は抱き合う。
トニーはダイニングにいる親戚一同にドンを紹介し、親戚一同はドンを見て一瞬固まるも、すぐにドンを大歓迎した。
そしてトニーの妻ドロレスとも挨拶の抱擁をするがドロレスはドンの耳元で「手紙をありがとう」と伝えると、ドンは少し驚くも、お互いに微笑みながらもう一度抱擁をするのだった。

【グリーンブック】の考察

人種差別だけの話を描いた映画だと思っていましたが、この作品の奥深さに驚きました。

主人公のトニーは冒頭では、自宅に来た黒人の業者が使用したコップを妻ドロレスのいない間にゴミ箱へ入れてしまうような人物だったのに、物語の後半では黒人であるドンを歓迎してクリスマスパーティーに迎えます。
時代背景と共に、人種差別をテーマにした映画ではありますが、その奥にある2人の友情を描いた作品でもあるのだなと感じました。
また、この2人の正反対の性格が何度もぶつかる様子がとても面白かったです。

人種差別と聞くと重々しい印象を受けますが、この映画ではロードムービーとして旅をする爽やかな場面が多々あり、構え過ぎずに観ることのできる作品だなと感じました。
また、人種差別の根強く残るアメリカ南部を、あえてツアーで回るというドン・シャーリーの勇気にも励まされました。

トニーからすれば、彼はカーネギーホールに住む一流の天才ピアニストですが、ドンは、自分の生い立ちや職業ゆえに、黒人にもなりきれず、ドンの高級な佇まいは彼らからも好奇の目で見られ、教養人と思われたいだけの白人富裕層を相手にコンサートを続けます。

兄弟や妻とも別れ孤独に暮らすドンは、単純に成功した人物ではない重みを感じました。
また、タイトル通り作中描かれる黒人への差別にも胸が痛くなります。
レストランでの食事も、黒人の夜間の外出も、「決まりだから」などといった理不尽な理由で当然のように虐げられます。何の疑問もなく、何気なく行われるからこその辛さがあるなと感じました。

この作品は実話を基に作られ、全体的に白人寄りの目線として多くが描かれています。
視点を変えてしまえば解釈もまた変わると思いますが、色んな面から考察できることがこの映画の最大の魅力だと思いました。

最初はお互いに衝突ばかりを繰り返す2人でしたが、トニーの粗野な行動に影響されケンタッキーフライドチキンを素手で食べたり、お守りの石を大事にするドンや、彼への不当な扱いに怒ったり、ドンのアドバイスで書かれた手紙を素直に褒めたたえたりするトニーの、人種を超えた友情には胸が熱くなります。

ドンがトニーを無事に家に送り届け、彼の家族に温かく迎えられるラストシーンに思わずほっとし、心が温まる作品です。

 

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