【マダム・イン・ニューヨーク】のあらすじと考察

マダムインニューヨーク映画

専業主婦のシャシは、家族の中でただ1人英語ができないことが悩みだったが、ある出来事をきっかけに英語教室に通い始める。

おすすめポイント

  • おすすめポイント①:専業主婦が新しいことにチャレンジ
  • おすすめポイント②:英語を通じて得た女性の自立
  • おすすめポイント③:異国で出会った淡い恋

こんな方におすすめ

何か新しいことを始めたいが、なかなか行動に起こせないでいる方。

作品概要

  • 公開:2012年
  • 制作国:インド
  • 上映時間:134分

キャスト

  • シュリデヴィ
  • メーディ・ネブー
  • プリヤ・アーナンド
  • アディル・フセイン
  • アミターブ・バッチャン

【マダム・イン・ニューヨーク】は現在、NETFLIX(ネットフリックス)のみで視聴可能です。

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【マダム・イン・ニューヨーク】のあらすじ(※ネタバレあり注意)

専業主婦のシャシ(シュリデヴィ)は、料理上手の良妻賢母。家事の傍らラドゥを売ってお金を得ているが、夫(アディル・フセイン)からは仕事として認めてもらえず、娘からは英語がうまく話せないことをバカにされている。

 

ある時ニューヨークに住む姪の結婚式の手伝いを頼まれたシャシは、夫と娘を残し、1人でニューヨークに向かう。しかし英語が苦手なので、飛行機の中でもうまく意思を伝えられず、隣にいたインド人男性(アミターブ・バッチャン)に通訳をしてもらわなければならなかった。

 

シャシは親戚と無事に再会し、ニューヨークの観光を楽しんでいた。ある日もう1人の姪ラーダ(プリヤ・アーナンド)と待ち合わせをしている時、店でテイクアウトをしてみようと思い、1人で店に入った。ところが、英語が通じないことから注文がうまくいかず、店員から邪険な態度をとられて動揺。商品を受け取らないまま、店から逃げ出してしまう。

 

その様子を見ていたフランス人男性(メーディ・ネブー)が、追いかけてきて慰めてくれたものの、シャシはすっかり落ち込んでしまった。そして、通りすがりのバスに英会話教室の広告があるのを見つけ、ラドゥで稼いだお金を使って通うことにする。

 

英語教室の初級クラスに行くと、あの時親切にしてくれたフランス人男性がいた。彼の名前はローラン。ホテルの料理人をしていた。シャシが自己紹介でラドゥを作って売っている話をすると、先生から起業家だと感心される。

 

そんな風にして、周りに内緒でシャシは教室に通うようになった。ラーダに通うところを見られてしまうが、彼女はシャシが英語を習うことに大賛成。陰ながら応援してくれるようになった。

 

英語を一生懸命に学ぼうとする美しいシャシに、ローランは好意を寄せるようになる。その気持ちを級友たちの前でも隠さないローランに、シャシはヒンディー語で邪険なことを言った後、英語で「また明日」と言ってしまう。シャシの心も揺れ動いているのであった。

 

ある日インドにいる娘から、大切なノートがどこにあるのかと電話がかかってきたが、「英語で書いてあるから、中身を見てもお母さんはどうせわからない」と言われて腹を立てたシャシ。一緒にいたローランにヒンディー語でイライラをぶつけてしまい、フランス語で言い返してくるローランと気まずい雰囲気になる。

 

そのままカフェに立ち寄った2人。その時、シャシが英語できちんと注文をしていることにローランは驚く。努力が実り、シャシは英語が話せるようになっていたのだった。

 

いよいよ授業も終わりに近づき、最終日に英語スピーチの試験をすることになった。ところが、その日は姪の結婚式。シャシは困ってしまうが、午前中に試験をすれば大丈夫だとわかり、ホッとする。

 

その日の帰り、シャシはローランと一緒にエレベータに乗ったが、間違えて上の方に行ってしまった。ローランは眺めのいい屋上にシャシを誘い、2人はそこでいいムードになるが、シャシは咄嗟にローランをかわしてしまう。

 

シャシが家に帰ると、まだインドにいるはずの夫と娘がいた。シャシを驚かせようと、2人は早めにニューヨークへやって来たのだった。喜ぶシャシだったが、英語教室に行けなくなってしまうことに頭を悩ませる。そこでラーダが、こっそりシャシを教室に行かせる方法を提案。ところが、たまたまシャシのいない時間に幼い息子がケガをするというハプニングが起こり、英語教室のことがみんなにバレてしまう。

 

夫から教室に通うことを禁止されたシャシ。しかし、ローランのスマホを通じて授業の様子を聴くことができ、シャシは何とかレッスンを終えることができた。そして、スピーチの試験だけは受けようと心に決めた。

 

シャシは結婚式の前日にラドゥーを作っておき、当日の午前中に家を抜け出せるようにした。ところが、その日の朝ラドゥーを運んでいる途中、息子にいたずらをされてシャシはラドゥーを落としてしまう。結局ラドゥーを作り直さなくてはならなくなり、シャシは試験を受けることができなかった。

 

すると、教室の先生と生徒たちが結婚式にやって来た。事情を知っているラーダが呼んだのだ。シャシから「ニューヨークの友だちだ」と紹介され、意外に思う夫。そして式が始まり、スピーチがシャシの番になった時、夫が止めるのも構わず、シャシは英語でスピーチをした。

 

今まで抱えていた夫への想い。ニューヨークの生活で感じたこと。シャシは自分の素直な気持ちをスラスラと英語でスピーチし、出席者たちから大きな拍手を浴びた。そのスピーチで試験は合格。シャシは大喜びだった。

 

英語を話せるようになっているシャシに驚いた夫と娘は、それまでの態度を反省。シャシのスピーチを聞いて、実は結婚の危機にあったことを初めて知った夫は、シャシに「まだ自分を愛しているか」と尋ねると、シャシは「愛していなかったら、ラドゥーを2つもあげない」と言って、夫の前にラドゥーを2つ置くのであった。

【マダム・イン・ニューヨーク】の考察

この映画が「私の母へ」という献辞から始まるように、主人公のシャシは監督の母親をイメージしているそうです。

 

それは、額にビンディをつけてサリー以外の服を着ず、夫の暴言にも耐え、料理や家族の世話を何よりも優先する貞淑な女性像。インドの公用語はヒンディー語で英語は準公用語ですが、20世紀半ばまで女性はまともな教育さえ受けられなかったとか。英語がわからない。ただそれだけのことで、監督も若い頃は、この作品の家族のように自分の母親をバカにしていたのだそうです。

 

そんな監督が作ったのですから、ここには母親世代の女性たちに向けた「向上心の赴くまま、自分らしく生きればいい」というメッセージが込めているような気がします。

 

実際にシャシは、得意のラドゥーを作って売るというアイデアと手腕を持ち、働き者で勤勉。そのお金で英語教室にも行けたのですから、自立した女性です。もし彼女がアメリカにいれば、りっぱな起業家として認められたでしょう。

 

しかし「男が料理をするとそれはアートになるけれど、女がする料理は義務」というセリフがあるように、家族がそれを認めてくれない。その寂しさと悔しさ。それが彼女のスピーチによく表れていますし、またそれを英語で話すというのも、家族を見返しているかのようでスカッとするニクイ演出です。

 

ちなみにラドゥーは、ひよこ豆の粉(ベサン粉)と発酵バター(ギー)と砂糖、それにカルダモン・カシューナッツ・レーズンなどを合わせ、丸く固めて冷やしたクッキーのようなもの。インドの祝い事やヒンドゥー教の行事には欠かせない伝統的なお菓子です。

 

この映画のもう1つのポイントは、教室で再会したローランとの微妙な関係。彼の好意を受け入れるのかどうかと揺れ動く女心がうまく描かれ、深刻な家庭問題にも発展しかねない状況にハラハラドキドキしますが、そこはやはりインド映画。夫を愛しているシャシは、ただ自分のことをちゃんと見てほしいだけなんですよね。

 

大都会ニューヨークに放り込まれた古風なインド人女性が、そこで出会った異邦人たちとの交流を通じて自分のアイデンティティを見出していく。15年ぶりにスクリーンに復帰した主演女優の見とれるような美しさと、ロマンティックでコメディ要素もあるエンタテイメント。最後までグイグイ引き込まれて、観終わった後にはしっかり勇気をもらえる映画です。

【マダム・イン・ニューヨーク】は現在、NETFLIX(ネットフリックス)のみで視聴可能です。

NETFLIXで観る

みんなのレビュー

  1. 評価

    4.5

    前半は、主人公をひたすら下げて女は、家のことだけしとけみたいな旦那に腹立ちまくりました。
    後半は、主人公のスピーチに震えました!
     登場人物が、皆良い人!
     スカッとして、明日も頑張ろうと思える映画です!

  2. 評価

    4

    新しいことに挑戦するのは気が引けるし勇気がいることと主婦の方は思いがち。私もそうだ。
    しかし、何かに一生懸命な姿は輝いているなと思った。
    やりかったけど諦めてきたこと、今からやってみようと思いまいた!!

  3. 評価

    4

    やりたいことをやるのは、勇気がいるし家のこともおろそかになってしまって、気が引ける。主婦の方はそう思う方が多いのではと思う。私もそうだ。
    しかし、やっぱりなにかに一生懸命な人は輝いているなと思った。
    今まで、やりたかったけど。諦めてきたこと、今から挑戦しようと思いました!!

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