【大統領の執事の涙】のあらすじと感想

4.0
【大統領の執事の涙】映画

アメリカ大統領には、ずっとそばで仕える執事がいる、ということを知っている人はさほど多くはないはず。

この作品は、知られざるアメリカ大統領の執事を長年にわたって務めた男性の物語です。

表には出てこないけれど、こんなにもドラマがあるのかと引き込まれる作品です。

おすすめポイント

実在した大統領執事の視点から描かれる近代アメリカの歴史の作品です。

家族の物語や、社会情勢、そして知られざる大統領の暮らしのことなどが描かれていて、個人としての大統領の姿を知ることができます。ジーンとくるポイントも多く、観終えた時には心が震えるというのはこういうことか、と思わされます。

人種差別問題が大きく取り上げられるので、その問題に関心がある人には5ですが、万人ウケするかと言うと若干不安があるのでオススメ度は4です。

  • おすすめポイント①:セシルの実直な働きぶりが素敵
  • おすすめポイント②:歴代大統領を演じるキャストが豪華
  • おすすめポイント③:ラストシーンのセシルのセリフ

おすすめポイント①:セシルの実直な働きぶりが素敵

差別され続ける黒人でありながら、ひたすら職務をまっとうする姿には感動します。自分も頑張ろう、と思えます。大統領交代後2時間で引っ越しを完了する大統領家族をサポートするシーンが個人的には2番目に好きです。

おすすめポイント②:歴代大統領を演じるキャストが豪華

個人的にはアイザンハワー大統領を演じたロビン・ウィリアムズが一番好きですが、ジェームズ・マースデンのケネディってこういう人だったんだろうな、と思わせる演技は見どころのひとつ。

おすすめポイント③:ラストシーンのセシルのセリフ

ラストは、オバマ大統領就任後にホワイトハウスに招かれるのですが、その時のセシルの様子はもう、感慨深いの一言です。そして、このシーンのセシルのセリフが秀逸。「だよねー」とも思ってくすっと笑ってしまうと同時に、これまでのセシルの日々を思って涙が出ます。このシーンが私の一番好きなシーンです。

こんな方におすすめ

20代以降の、歴史が好きな方にオススメします。人種差別問題に興味がある、アメリカの悲喜こもごもを知りたいという方はとても楽しめると思います。また、すべての父親に観てほしい作品です。それから、父と息子の関係性に悩むすべての母親に。

作品概要

  • 公開:日本公開2014年
  • 制作国:アメリカ合衆国
  • 上映時間:132分

キャスト

  • フォレスト・ウィテカー(セシル・ゲインズ)
  • オプラ・ウィンフリー(グロリア・ゲインズ)
  • デヴィッド・オイェロフォ(ルイス・ゲインズ)
  • ロビン・ウィリアムズ(アイザンハワー大統領)
  • ジェームズ・マースデン(ジョン・F・ケネディ大統領)
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【大統領の執事の涙】のあらすじ

綿花畑で奴隷として働く両親の元に生まれたセシル(フォレスト・ウィテカー)は、奴隷のまま生きるのが耐えられず逃げ出し、ホテルのボーイとなって懸命に働く日々。その実直ぶりを認められ、ホワイトハウス付の執事にスカウトされ、黒人執事としてホワイトハウスで勤務することに。

最初に仕えたのはアイゼンハワー大統領(ロビン・ウィリアムズ)。次いでジョン・F・ケネディ(ジェームズ・マースデン)、ジョンソン(リーヴ・シュレイバー)、ニクソン(ジョン・キューザック)、フォード、カーター、レーガン(アラン・リック)と変わりゆく大統領と共に時代を見つめてきたセシルから見たホワイトハウスを描いてゆく。

セシルの私生活としては、白人に迫害される黒人でありながら白人に使える父を疎ましく思う長男・ルイスとの対立が激化しており、彼は家を飛び出してしまう。次男のチャーリーは家族の反対を押し切ってベトナム戦争へ赴いて戦士するといった悲しい出来事が続く。それでも、淡々と執事の仕事をこなしてゆくセシルの姿が、当時のニュース映像を交えて描かれる。

終盤、幾度も収監されても公民権運動に参加しているルイスの元に、退職したセシルが訪ねて和解。一緒にレーガン大統領の人種差別政策に反対する集会に参加し、ルイスと共に収監される。そして、釈放されて数年たったルイスの元に、オバマ大統領からホワイトハウスへの招待が届くのだった。

 

【大統領の執事の涙】の考察

世界史は好きだったけれど、近代史はどうにも苦手だった私。

この作品は、DVDのジャケットに惹かれて観ました。執事から見る世界はどんなものだったのかな、と興味がわきました。

観てみると、アメリカ近代史は思っていた以上に闇が深く、希望に満ちてはおらず、暴力と抑圧とパワーゲームに満ちていました。どうしても戦争や社会情勢が不安定なシーンが多いので、そのあたりは若干つらい、という気持ちになりますが、この世界で生きていた人達がいたのだ、という圧倒的な事実の前には作品から目をそらすことができなくなります。

セシルを演じたフォレスト・ウィテカーの表情がとにかくいいです。なんとも哀愁漂う顔つきをした彼が、淡々と仕事をこなしてゆく様子には胸を打たれます。そして帰宅した彼を待っているのはなかなかよろしくない家庭の状況。ホワイトハウスの中にいる時と、外にいる時の彼の表情や声音の変化は見どころのひとつです。

また、この作品を観るまで知らなかったのですが、大統領交代の時の引っ越しがわずか2時間で完了するというシーンはなかなか興味深いです。この作品以降、作業をちょっと早回しで全部見せる作品は増えたと思いますが、引っ越し作業に感情が一つも入らずに行われていくのがおもしろいです。

この時代だと、主義の違いで家庭が崩壊するということも多かったようですが、そんな中でも勤めあげたセシルの強さに感動しますし、社会を変えようと努力を惜しまなかったルイスや、キング牧師などの歴史上の人々にも尊敬のような気持が生まれます。

希望がなかなか見いだせない世界で、それでも懸命に生きていくことが「何か」にはなるのだ、ということを教えてくれる映画です。

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みんなのレビュー

  1. 評価

    3.5

    主人公が淡々と、しかしながら真面目に自分の仕事に取り組んでいくのが「静」なる物語の進行とするならば、その背景にあるアメリカの目まぐるしく変わっていく社会情勢が「動」なる物語となり、その二つが合わさることによって家族間の苦悩や葛藤がより一層こちらにも伝わってきました。
    個人的に、じっくりと静かに見てもらいたい映画の一つです。

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